2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧
こうして、暗と明、死と生のコントラストが描き出されたあとで、第3連、ようやく作中主体「わたし」に焦点は結ばれるのですが、それはまず、軽い換喩的な視点の相対性をともなっています。なぜなら、ふつうは人が自分の影を運んでゆくのに、ここでの「わた…
しかし、宣言するからには、ポエジー派なるものについて、もうすこし一般的普遍的な意味づけが必要でしょう。そこで、昨年のノーベル文学賞受賞詩人トランストロンメルの詩集『悲しみのゴンドラ』(エイコ・デューク訳、思潮社)に所収の詩「4月と沈黙」を素…
そうして私たちは、県境を越えて東京都に入り、横田基地の手前(そのさきには吉増剛造さんの生まれ育った町、福生があります)、箱根ヶ崎というところまで行って引き返しました。国道16号を今度は北上です。入間市とその北の狭山市(私がはじめて抱いた女の…
先日、ちょっと不思議なことがありました。「詩と思想」誌が「暗黒の青春」特集を組むことになり、ついては私に、ゆかりの場所を歩きながら、私の「暗黒の青春」を語ってほしいとのオファーを受けたんですね。この私が、そんなに暗い青春を送ったようにみえ…