2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

旅に病んで

来週はイスラエルのニサン国際詩祭に招かれて、テルアビブに飛びます。以前に参加したミュンヘン在住の四元康祐さんからの情報ですと、とても心温まるもてなしをしてくれるところらしく、いまから訪問が楽しみです。争いの絶えない土地柄だけに、どうかお気…

去年下半期の詩集から(2)

去年下半期は若い人の活躍がめざましかったですね。まず、高見順賞に決まった岸田将幸の『〈孤絶—角〉』(思潮社)。 紐解くと目次もなく、ふつうの行分け詩の風景もひろがらず、読む者はやや不安のうちに、散文形式の断片で織りなされたページを繰っていく…

去年下半期の詩集から(1)

以前、2009年下半期の詩集を回顧したので、すこし時期はずれですけど、2009下半期に出た詩集からいくつかピックアップしてみましょうか。 詩的言語って、日常言語とはちがう、あるいはその欠陥を補うための、聖なる言語であって、隠喩を中心に組織されるそこ…