2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

今年上半期の詩集から(2)

新鋭の仕事がつづきます。 佐藤勇介さんの『She her her』(思潮社)はとびきりユニークです。大きめのビジネス手帳かとみまがうサイズの本に、せいぜい見開きページ程度の、矩形にレイアウトされた詩群が収められていて、読むと、これがまた、混線した電話…

今年上半期の詩集から(1)

今年上半期に出た詩集から、とくに印象に残っているものを挙げておきましょう。まず、岩切正一郎さんの『エストラゴンの靴』(ふらんす堂)。いわゆるポエジーを感じさせるところの、すてきな詩集です。たとえば一本の木があるとします。やがて鳥が止まりに…